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◆活字中毒◆


小説や映画のレビュー
【過去記事】綿矢りさ『かわいそうだね?』
評価:
価格: ¥ 540
ショップ: 楽天ブックス
コメント:三十歳のアキヨの破壊力にびびる

2014-6-22 別ブログより

 

女性だけではないかもしれないけど、目に見えないカースト制度は現代にも、これからも、存在する。
大人になって、自分の位置は、自分の身につけるものに反映されると感じている。
安っぽい服、安っぽいデザイン、安っぽい化粧は、自分という人間までも安っぽくさせるような気がする。
いい服、は着れなくても、それなりに「見える」ものを身につけていたい。

 

表題作の『かわいそうだね?』は、百貨店に勤める樹理恵が、恋人の隆大に元恋人のアキヨを居候させると言われるところから始まる。
アメリカ育ちの隆大、現地で出会って日本に帰ってきたアキヨ、当然反対していた樹理恵も、文化の違いかも?ということで自分を抑え込む。
久しぶりの隆大との旅行で、こっそり彼の携帯を見た樹理恵、その後の行動は本編で!

百貨店のアパレル店員だから、樹理恵のまわりにはいつも、キラキラした服、アクセサリーがある。
流行を取り入れて、メイクもバッチリ決めて、自立した彼女にふさわしい。

火種のアキヨは、こんなふうだ。
「彼女はうすいピンク色のブラウスに、濃いベージュの裾が広がったスカートを穿き、ひもの切れそうなミュールを素足にひっかけていた。三十歳にしてはだいぶチープな身なりだった。長い薄茶の髪は根元が黒く、毛先が傷んでいるのかスカート同様に裾が広がり、化粧は薄く、しゃべり方は舌ったらず。」

チープ、という言葉を除いたところで、アキヨの持つみすぼらしいオーラはサーっと頭に入ってきて、イライラする。

「でもこういう女の人のほうが、勤め先のブランドの洋服を着て営業用のフルメイクをしている私よりも、隙がありそうでモテるんだろうな、とも思った」と樹理恵の感想は続く。

人にすがることのできるやつ特有のみすぼらしさ、本能的に男の人の心をくすぐることができる女の人。
現実にいると腹が立つけど、物語を盛り上げるには素晴らしい存在である。

すっきりしない、なにかしこりがのこる、けどまあ明日もがんばるかなあ、とぼんやり思えるお話です。

|12:58| 小説 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 鳥皮女 - -
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